みみの日帰り手術一覧
鼓膜切開術
急性中耳炎や滲出性中耳炎で薬などの保存的治療での効果が不十分な場合に行います。
鼓膜に麻酔の液を染みこませ、その後鼓膜を切開し、たまっている液を除去します。
麻酔は10分ほど、鼓膜の切開は1分ほどで終了します。
穴を開けた鼓膜は通常数日で自然に塞がります。鼓膜が塞がったことでその後また液がたまってしまった場合には、
再び鼓膜切開を行うか、鼓膜チューブ挿入術を行います。
鼓膜チューブ挿入術
鼓膜切開を行っても中耳炎を繰り返す場合や鼓膜が癒着するおそれがある場合に行います。
鼓膜に麻酔の液を染みこませ、その後鼓膜を切開し、たまっている液を除去後、切開部に小型のチューブを挿入します。
麻酔は10分ほど、鼓膜の切開とチューブの挿入は1~2分ほどで終了します。
チューブは1~2年程度で抜去しますが、それより早く自然に脱落することもあり、
脱落後に再度中耳炎が起こる場合には再度チューブ挿入術を行います。
鼓膜穿孔閉鎖術
鼓膜の穴(穿孔)があり閉鎖しない場合に行います。
穿孔が比較的小さく、耳垂れがない乾燥した状態の耳に選択します。
鼓膜穿孔の部分に麻酔の液を染みこませ、穿孔部にリティンパという穿孔閉鎖のための人工鼓膜を貼ります。
麻酔は10分ほど、閉鎖の操作は5分ほどで終了します。
鼓膜形成術
鼓膜穿孔に対して行います。
鼓膜穿孔閉鎖術を行っても穿孔が閉じない場合や穿孔が比較的大きい場合に選択します。
耳垂れがない乾燥した状態の耳が対象です。
耳の後ろを少しだけ切開し鼓膜をふさぐための組織(側頭筋膜)を採取します。
耳の中から鼓膜穿孔の部分に側頭筋膜を貼り鼓膜を閉鎖します。
麻酔を含めて30分ほどで終了します。
鼓室形成術
耳垂れがあり鼓膜穿孔のある慢性中耳炎や、骨の破壊を伴った真珠腫性中耳炎に対して行います。
耳の中から内視鏡を用いて、もしくは、病気の範囲によっては耳の後ろを切開して行います。
耳の奥の炎症や真珠腫を取り除き、きこえの骨や鼓膜を修復します。
麻酔を含めて1~2時間ほどで終了します。
外耳道腫瘍摘出術
耳の穴(外耳道)にできた良性の腫瘍に対して行います。
腫瘍の周囲に局所麻酔を注射し腫瘍を摘出します。
麻酔を含めて15分ほどで終了します。
先天性耳瘻管摘出術
化膿(感染)を繰り返す先天性耳瘻孔に対して行います。
瘻孔の周囲に局所麻酔を注射し奥につながっている管を摘出します。麻酔を含めて15分ほどで終了します。